2025年、日韓合同アーティスト支援を掲げて発足した「FJE(Future Japan Entertainment)」プロジェクト。
華々しい発表とともに「協力:Kstyle / SMD」といった大手メディア名義が並び、クラウドファンディングを通じて数千万円規模の支援金が集まった。
だが、その実態は――主催者たちによる組織的な詐取と横領、そして責任放棄の逃走劇だった。
🏢 虚構の信頼──“協力:Kstyle”に見る名義のトリック
発表資料に記された名義:
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主催:FJE
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共催:ハックルベリー
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特別協力:コンテンツモンスター
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制作:exline
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運営:SOGOTOKYO
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協力:Kstyle / SMD
この構成から、支援者は「信頼できるプロジェクト」と誤認。
なかでも「Kstyle」名義の影響力は大きく、著名メディアが関与しているという印象がクラウドファンディングの集金を加速させた。
しかし後にKstyleは、「単発の掲載依頼に応じただけで、プロジェクトの運営・資金管理には一切関与していない」と説明。
つまり“協力”とは名ばかりの信頼誘導装置だったのだ。
👥 共犯構造──名前を貸し、責任から逃げる者たち
主犯格とされているのは以下の3名:
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白田清美(声ぷろ)
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安藤大(フィルムクラフト)
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山田信宏(ハックルベリー)
関係者によると、これらの名義・企業は事実上連携しており、“名義貸しと実態のない役割分担”で金の流れを分散・偽装していた。
加えて、制作会社「exline」や運営「SOGOTOKYO」も、資金流用を行うための“経由地”として機能。
実際の資金回収は、プロジェクト名義ではなく個人名義口座で行われていたという。
💸 横領の手口──“支援金”は何に使われたのか?
証言・調査・SNSログにより判明した使途:
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高級外車(ベンツ・テスラ)の購入/SNSで自慢投稿
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六本木・麻布の高級ラウンジでの遊興費/目撃情報多数
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韓国旅行・高級ホテル滞在/観光目的(現地調整と偽装)
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“架空外注費”での家族・知人へのマネーロンダリング
すべては、アーティスト育成でも、日韓交流でもなかった。
FJEは、支援金を主催者の私生活に流し込む仕組みそのものだった。
🕳️ 逃走と沈黙──SNS非公開、関係断絶
騒動が表面化すると、主犯格の3名はSNSを削除・非公開化。
関係会社のサイト・アカウントも次々閉鎖され、連絡は完全に途絶えた。
一部では「誤解」「体調不良」などと弁明されたが、以降の説明は一切なく、返金もなし。
複数の被害者が、「これは証拠隠滅と逃亡準備だったのでは」と語っている。
⚖️ 告訴と法的対応──今後の焦点
支援者たちはすでに集団訴訟と刑事告訴の準備中。
弁護士のもとで集められている証拠には:
適用され得る法律:
法律関係者の見解では、「立件は可能性が高く、複数の罪状が重なる可能性がある」とのこと。
📢 名義メディア・業界の責任は?
Kstyleや他協力名義のメディア・企業は、「関与していない」「名前だけ」と主張する。
だが、その“名前”があったからこそ支援者は資金を提供した。
「名前を貸しただけで済むのか?」
今後問われるのは、エンタメ業界全体の倫理と再発防止への姿勢である。
❗ まとめ──信頼を装い、金を奪った構造詐欺
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支援金は、アーティスト支援ではなく、ベンツとラウンジに使われた
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協力メディアの名義が、詐欺の“信用演出”に利用された
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主催者と関係者は、説明も謝罪もなく逃走
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被害者は、告訴と返金を求めて立ち上がっている
この事件は、夢と信頼を悪用した「構造的詐欺」そのものである。